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<<   作成日時 : 2011/08/13 08:31   >>

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皆様 暑い日が続きますが如何お過ごしでしょうか。

本日は富山 清琴師、富田 清邦師演奏による 三味線組歌「早舟」をアップさせていただきます。よろしくお願いいたします。



24AB04

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  Special thanks to 管理人 千 様  
    (邦楽データベース → 古典データベース) 

          http://www.eonet.ne.jp/~tngk/deta/koten/frame.html

                            (ご紹介者:藤枝 梅安様)
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早舟(はやふね)


  [前弾]

一 祝(いわ)ひめでたの、
  嬉(うれ)しめでたの、マタノヨ若松(わかまつ)、
  枝(えだ)もイヨ栄(さか)ゆる、葉(は)もシ繁(しげ)る。

二 長(なが)の長崎(ながさき)の、永(なが)の呂宋(ルスン)の、留守(るす)すれば、
  思(おも)ひ出(だ)す事(こと)は、マタノヨ宵(よい)と、
  宵(よい)とイヨ夜中(よなか)と、暁(あかツつき)と。

三 名護屋(なごや)イヨ山路(やまじ)をノ、肥後(ひご)に八代(やつしろ)、熊本(くまもと)ぢゃ、
  鳥(とり)も通(かよ)はぬ、マタノヨ山(やま)。

四 住(す)めばヤッコラサッサニ、都(みやこ)よノ、我(わ)がサ里(さと)よ。
  四角柱(しかくばしら)の、四角柱(しかくばしら)の、マタノンエイソレ角(かど)、
  角(かど)のヤッコラサッサニ、ないこそ、添(そ)ひヨよけれ。

五 花(はな)は咲(さ)いても、梅(うめ)は開(ひら)いても、マタノンエイソレ花(はな)、
  咲(さ)いてヤッコラサッサニ、無益(むやく)の、仇花(あだばな)よ。

六 これが暇(いとま)の、これが暇(いとま)の、マタノンエイソレ文、
  手(て)にはヤッコラサッサニ取(と)らいで、なまなかなかに。
七 山(やま)ぢや谷間(たにま)の、深谷(みたに)おろしの、木(こ)の葉(は)埋(うずも)りし、
  柴(しば)の庵(いおり)も、マタノンエイソレなつ、
  都(みやこ)ヤッコラサッサなれども、旅(たび)は憂(う)や。

八 沖(おき)に引(ひ)く汐(しお)は、竹(たけ)に油(あぶら)を、塗(ぬ)るやうに、
  とろりとろりと、歌(うた)うて名乗(なの)りて、漕(こ)ぐや船方(ふなかた)は、
  エイ上様(うえさま)の、御座船(ござぶね)は、マタノンエイソレ艪(ろ)で、
  艪(ろ)ではヤッコラサッサ遣(や)らいでも、歌(うた)で遣(や)ろ。

九 お少女少女様(ちよぼちよぼさま)は、形(なり)の椋鳥(むくどり)の、声(こえ)は鶯(うぐいす)の、
  しゅくしゃかむくしゃか、さんぱかしんぱか、
  しんからきうだら、ずばいぼ、
  眉目(みめ)の好(よ)ござれば、マタノンエイソレ声(こえ)、
  声(こえ)もヤッコラサッサ笑(わら)ひも、しなやかに。

十 我(われ)が引(ひ)くならば、山(やま)ぢゃ木(き)の根(ね)も、萱(かや)の寝(ね)も、
  川(かわ)ぢゃ川柳(かわやなぎ)、里(さと)に下(さが)りて、道(みち)の小草(こぐさ)も、田(た)の草(くさ)も、
  人(ひと)の嫁御(よめご)も、小娘(こむすめ)も、綸子細帯(りんずほそおび)、さらりさっと、
  巻(ま)きあげて、十七七八(じゆうしちしちはち)は、いざや友(とも)どちを、
  寄(よ)せや集(あつ)めて、我(われ)が音頭(おんど)で、鼓太鼓(つづみたいこ)に、唱歌(しようが)に鞨鼓(かつこ)に、
  張鼓(はりつづみ)、けけりゃ、からころ、ひょひゃうららひゅう、
  ららたっぽぽぽ、エイヤさらさらと、
  引(ひ)かばそ、靡(なび)きゃるが、マタノウエイソレ引(ひ)く、
  引(ひ)くにヤッコラサッサ靡(なび)きゃるも、草(くさ)のなや。

十一 エイ是(これ)より下(しも)には、山城川(やましろがわ)とて、昔由来(むかしゆらい)の、ノサテ川(かわ)なれ ば、 往(ゆ)けど戻(もど)れども、渡(わた)りゃしょろしょろ川(かわ)の、橋(はし)のともづり、
  纜(ともずな)を、くるりくるり、エッくるり、エッくるエッくると、
  巻(ま)きあげて、川下(かわしも)さして、流(なが)れ落(お)つる落(お)つる、
  つるつる落(お)つる、是(これ)もご縁(えん)かや。
  下(した)は其(そ)の堀川(ほりかわ)の、マタノウエイソレ深(ふか)、深(ふか)きヤッコラサッサ
  思(おも)ひはノ、我独(われひと)り。

十二 宮(みや)へは三里(さんり)よノ、エイ三里(さんり)も近(ちか)さよノ、廿日市(はつかいち)の、
 源左(げんざ)が塗物(ぬりもの)は、漆(うるし)は塗(ぬ)らいで、梔子(くちなし)ばかりを、さっと引(ひ)く、
  エッソレばっさり、づんでんど、その様(よう)なエイソレ、
  その様(よ)な塗物(ぬりもの)は、只(ただ)は呉(く)るるとも、俺(おら)は嫌々(いやいや)、嫌(いや)で候(そろ)、
  やがて剥(は)ぐるに。

十三 猿沢(さるさわ)の、池(いけ)の水(みず)ではない、鯉(こい)が住(す)み候(そろ)、身(み)の上(うえ)。
 篠竹(しのだけ)の、小篠竹(こしのだけ)の、窓(まど)の嵐(あらし)に眼(め)が、君(きみ)もお寝(ね)らず、
  我(われ)も寝(ね)ず。
  桜木(さくらぎ)に、鷽(うそ)が止(と)まりて箏(こと)、箏(こと)の響(ひびき)に、花(はな)が散(ち)る。
  人目(ひとめ)には、節(ふし)が切(き)れたが、好(よ)い、忍(しの)び忍(しの)びに、何時(いつ)までも。

十四 前(さき)の月(つき)の、二十五日(にじゆうごにち)に、定(さだ)めた(る)庭(にわ)に、照(て)るも曇(くも)るも、冬(ふゆ)の日(ひ)の。
  山(やま)、雪(ゆき)ぢゃいの、麓(ふもと)は霰(あられ)、里(さと)は雨(あめ)、浦(うら)へ廻(まわ)るも、其様(そさま)ゆゑ。
  沖(おき)を漕(こ)いで通(とお)るは、明石(あかし)の浦(うら)の源太()が本船(もとふね)、
  艪(ろ)では遣(や)らいで、歌(うた)で遣(や)ろ。

十五 一(いち)の枝引(えだひ)けば、二(に)の枝靡(えだなび)く、靡(なび)けや小松(こまつ)、一(いち)の枝(えだ)、つりりんりん、つりりんりん、つりりりつの、りつりつ、つりりん。


富筋では第十歌のあと、柳川流では第十一歌のあとに、次の歌が入る

  つるやつるつると、行き過ぎて、行けば右手、戻れば左、
  今は敵女郎、小んま様とよ、国名を申せば、さて西国の、
  中ばは奥なる、檜の木音掘の、瓦葺、隣の与太郎兵衛が娘、
  さても目鼻は好し、甚だ好しノ、
  眉目振好ござれば、マタノンエイソレ声、
  声もヤッコラサッサ笑ひも、しなやかな。

 

[調弦]
本調子

[作曲]
柳川検校?

三味線組歌。本調子。組歌歌詞中、最大の長さだが、曲のテンポは早い。本来、御船歌を集めたものとも思われる。この曲を弾いて難船をまぬがれたという伝説もある。曲名は、『大ぬさ』(1687?)に「三味線秘事」として初出。」「大ぬさ」には「一名寄せ組」とあり、もとは、同旋律の同種の歌を寄せ集めたものを、さらに組み合わせたものか。歌の早口ことば的な性格は、後の作物などにつながるものとして認めうる。


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以下から一覧表をご参照下さい。

作曲者別一覧表      五十音順一覧表      演奏者別一覧表




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コメント(2件)

内 容 ニックネーム/日時
毎々拝見しております。
初めてコメントさせて頂きます。

故人の初代富山師はむろん、富田師は当代の名手ですね。
このお2人(初代富山師の歌と三弦、富田師の箏)で「三津山」のレコード録音、名演の記憶がございます。
お手持ちあらばアップして頂くと誠に嬉しく思います。
妙音院
2011/08/26 10:47
妙音院様 はじめまして
地唄FAN管理人です。

コメント有難う御座いました。富山師と富田師の「三津山」ですか・・・今すぐには定かではありませんので、少々お時間を頂戴しなくてはなりません。申し訳ありません。

三津山は私も非常に好きな曲なので、今後も充実させていきたいと考えておりますが、保有しているものの確認も含めてもう少し先になるかもしれません。大変申し訳ありませんが、ご容赦下さい。

今後ともよろしくお願いいたします。
妙音院様 はじめまして
2011/08/26 22:05

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