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zoom RSS 紅葉尽し

<<   作成日時 : 2010/07/10 08:35   >>

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地唄FAN管理人です。皆様いかがお過ごしでしょうか?
本日は「紅葉尽くし」をアップ致します。
唄 菊原 初子師
三絃 菊寺 光治師
箏 菊津木 昭子師
による演奏です。


16AB02

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  Special thanks to 管理人 千 様  
    (邦楽データベース → 古典データベース) 

          http://www.eonet.ne.jp/~tngk/deta/koten/frame.html

                            (ご紹介者:藤枝 梅安様)
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紅葉尽し(もみじづくし)


  秋更(ふ)くる、深山楓(かへで)の小夜時雨(しぐれ)、手染めの糸の竜田姫、
  織り出す錦品々に、

  [合の手]

  その名も高雄小倉山。
  行幸(みゆき)待たなん飛鳥川(あすかがは)、変る心は薄(うす)紅葉、
  唐紅(からくれなゐ)の竜田川、流れて留る柵(しがらみ)に、

  [合の手]

  紅葉の波の遥(はるか)なる、千里(ちさと)の外の唐錦、
  我が敷島の道しるべ、

  [合の手]

  紅葉襲(かさね)の名取川(なとりがは)、君松が枝の夕暮に、
  月の蔭さへ通天(つうてん)の、遠近(をちこち)人も陸奥(みちのく)の、
  枝垂(しだれ)紅葉や糸紅葉(いともみぢ)。

  [合の手]

  寄る年浪の水鏡(みづかがみ)、うつろふ色の二(ふ)た面(おもて)。

  [合の手]

  忘れ形見の朝露に、

  [合の手]

  雁の玉章(たまづさ)

  [合の手]

  蔦紅葉(つたもみぢ)、

  [合の手]

  また如月(きさらぎ)の花よりも、増す紫のひとしほに、

  [合の手]

  酒あたためし唐詩(からうた)の、

  [合の手]

  昔を忍(しの)ぶ須磨の浦、

  [合の手]

  青葉の笛の鹿紅葉(しかもみぢ)、

  [合の手]

  爪紅(つまくれなゐ)や青海波(せいがいは)、

  [合の手]

  夜の錦は古郷(ふるさと)の、

  [合の手]

  風の便りも神無月。

  [合の手]

  数は八(や)しほか九重(ここのへ)に、

  [合の手]

  十二単衣(ひとへ)の裏紅(うらべに)に、薄柿(うすがき)うこん色々を、
  数へ数へて幾日をか、秋の名残を眺むならまし。



解説
[調弦]
三絃:本調子−二上り−高三下り

[作曲]
津山検校

[作詞]
津山検校?

[他]
本調子長歌。物尽し物。
1782年『歌系図』に曲名が初出。
紅葉の名所と種類を綴ってある。


「地唄FAN」は地唄の音楽事典としてお使い頂くことを目指してます。
以下から一覧表をご参照下さい。

作曲者別一覧表      五十音順一覧表      演奏者別一覧表


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コメント(11件)

内 容 ニックネーム/日時
津山検校も重要作曲家ですが
聴く機会はなかなかないですね。

組歌が結構好きなのですが、
なるほど、長歌も、組歌とならんで
規範曲だったということが
わかるような気がします。
このパリっとした曲調、いいですね。
当時は端歌物や手事物の隆盛で
歴史に埋もれてしまったとはいえ、
現代の人間が聞かない理由はありませんね。
できうればもっと長歌物をきいてみたいです。
ありす
2010/07/10 11:59
ありす様 早速コメントを頂戴し有難うございます。この後には「櫻尽し」 「松尽し」 「つつじ」等を続ける予定です。いずれも菊原初子師、萩原正吟師の演奏によるものですが、曲の情報が何も分かっていないので、是非ともご協力のほどよろしくお願いいたします。

地唄FAN管理人
2010/07/10 17:10
>管理人さん
うーむ、どれも稀曲ばかりですね…。
作曲者だけはとりあえずわかりました。

「松尽し」藤永検校(初代)
「櫻尽し」「つつじ」佐山検校

歌詞等はにわかには見つけられませんでしたが、
調べてみたいと思います。
組歌の歌詞は三味線、箏双方全曲わかるのですが、
長歌はちょっと手元に資料がありません、
申し訳ありません。
ありす
2010/07/10 20:17
ありす様 有難うございます。それでは少しアップの順番を変えて行くのが良いかも知れませんね。了解しました。長歌物をお調べいただいている間に、他の曲を入れていくことにしたいと思います。よろしくお願いいたします。

地唄FAN管理人
2010/07/10 20:42
なんですか?
この曲!
こんなのもあるんですね。
名前はもとより、何もかも初めて聴く感じで新鮮です!
ナントカ尽しってのは、長歌物というんですね。
勉強になります。

曲の印象は簡素ですっきりとした曲という感じですね。
これまでの感情的な曲や、感傷的な曲とは
少し味わいが違います。
淡々と歌い上げていく印象が強いです。
地歌はホントに奥が深いヤ。

菊原先生の歌い方、
この曲にとてもよくあっていますね。
上品です。
もう亡くなってしまった方のすばらしい芸が
こんなに簡単に自宅で聴けるというのは
ホントに頭が下がります。

桜尽しや他の曲もまた楽しみにしています。
藤枝梅安
2010/07/10 22:00
今「竹生島」をやっていますが、
この曲もたしか長歌物ですよね。
どんな特徴のジャンルなのでしょうか?

「竹生島」もこの曲同様、
歌が主体の構成ですが、合いの手はこの曲ほどはありませんけど。

それにしても歌がいいですね。
メロディーが秋の爽やかさを表現していますね。

こんな上品な曲なのにあまり有名ではないのはもったいないと思いました。(有名曲なのですか?その辺も自信ありませんが。)

菊原初子さんはやはり上方らしい歌いぶりで、
よけいな物がすべてそぎ落とされていて完成されているなあ〜。と新めて感じさせる演奏だと思います。

知れば知るほど地歌の格調の高さを
再認識する日々です。
raimund
2010/07/10 22:16
藤枝梅安様、raimund様 コメント有難うございました。初めて聞かれる曲だったようですが、とても印象深く聴いていただけたようで良かったです。
raimund様が現在「竹生島」を練習されているとの事でしたので、予定を早めて「竹生島」をアップさせていただきました。練習の一助になれば幸いです。
今後ともよろしくお願いいたします。

地唄FAN管理人
2010/07/10 23:01
長歌物の定義は難しいのですよ。
歴史的経緯の把握が必要なのです。

まず、最初に三味線組歌が誕生し、
そこから統一的な歌詞と、長めの
合の手を含み、途中で調絃変更も
することもある作品がうまれだしまして、
これを組歌と区別し、「長歌」と呼びました。
実は、現在では、当初長歌物とされていたもの
のなかでも、合の手が特に充実した曲は、
現在では手事物とされています。
たとえば、「雲井弄斎」「狭衣」「関尽し」
の三曲は、「長歌三箇秘事」と
されていたのですが、後に
「雲井弄斎」「狭衣」は、「八重霞」とともに
手事物の「三つ物」と呼ばれるようになります。
というわけで、当初、長歌と呼ばれたもののうち、
手事物に分類が移行しなかったものが
現在の長歌物、ということになります。
「○○尽し」という曲は多いのですが、
それがかならずしも長歌とは限らないのです。

かなり複雑なので、
私のつたない文でますます混乱
されなければよいのですが…。
ありす
2010/07/11 05:44
ありす先生と呼ばせていただきます。
ホントにお詳しいですね。
どうやったらそういう専門的な事を独学でできるのでしょうか?いい本などあれば紹介していただきたいものです。

長歌はいわば、組歌から手事物に発展していく過程にあるものと、とらえると範囲がいろんなジャンルにひろがっていくものの、捉えやすいかもしれませんね。だから、物によっては、長歌物とされたり、手事物とされたりするんですね。
でも「八島」のような謡物とは特徴的に合いませんし、端歌ものは本当にどの分野にも当てはまらないものとなるわけしょうか?(短いから端歌ではないですから)謡物とはまた微妙ですよね。「虫の音」などなんだか長歌なのかなとも思いますけど、こういう場合はやはり作曲者などで分けるのでしょうかね。
藤枝梅安
2010/07/11 09:37
先生などとんでもないです…。
お詳しい方は本当にたくさんいらしゃいます。
たまたま私が書き込んでいるだけですので。

組歌と長歌は、三絃伝承上の規範曲でした。
よって、広義には、それ以外のもの全て、
それこそ手事物や謡物なども含めて
「端歌物」なのですよ。
ただ、時代が下ると、端歌物の中でも
細分化されて、手事物、謡物、
芝居歌、浄瑠璃物、作物などなど、
そうした細分されたジャンル名があるものは
現在ではそちらに分類されているのですね。
ですから、おおまかな区別は、
「組歌・長歌」とそれ以外なんですよ。
それだけ組歌、長歌は重要なのですね。
ありす
2010/07/11 10:26
皆様コメント有り難うございます。ありす様の解説と皆様のやりとりを拝見していて、長歌物の理解が進んだように思います。有り難うございます。

私も漠然と長歌物に関しては「組歌と手事物などの間に位置する」もので「組歌が個々バラバラな歌詞の集合体」で出来上がっているのに比べて、「一つの趣旨で貫かれた歌詞を持つ曲」と言う位に思っておりました。ありす様詳しい解説を有り難うございました。

しかし箏・三絃の組歌、長歌物とも最近ではなかなか聴く機会が無くなってしまいました。非常に残念なことです。このブログも皆様のサポートのお陰でここまで充実して参りました。本当に有り難うございます。そろそろ組歌なども取り上げて行きたいと思いますので今後ともなにとぞよろしくお願い致します。

地唄FAN管理人
2010/07/11 10:55

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