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<<   作成日時 : 2010/06/16 22:21   >>

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地唄FAN管理人です。

本日は「曲ねずみ」をアップいたします。
唄・三絃替手 富山 清琴師
三絃本手 富田 清邦師 / 富上 清幸師
による演奏です。


12A01

この曲は富山師の演奏でかなり有名になりましたので、お聴きになったことがある方も多いのではと思います。

昨日歌詞などの情報無しでアップしたところ、raimund様、ありす様から早々と情報を頂戴しました。本当に有り難うございます。この「地唄FANブログ」は皆様からの絶大なるサポートのお陰で、管理人の力量不足を補って頂く事が出来てとても幸せです。

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  Special thanks to   raimund様、  ありす様  

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[歌詞]
(前弾) 
釈迦に提婆(だいば)や、鯨に鯱(しゃちほこ)、月に叢雲(むらくも)、花に風、
国に盗賊(ぬすびと)、家には鼠。
宵は天井がらがらがら、仲間鼠を呼び集め、相撲取るやら踊るやら (合)
ちゅうちゅうでせ、ちゅうちゅうでせ、(合)
五百七十七(しちじゅうなな)曲がり、猫のねの字も嫌で候、(合)まづは梁(うつばり)(合)越えたり。(合)

中にも古き大将は、天井板の隙間より、下の様子を窺へば、(合)
夜(よ)も深しんと更け渡る、人も静まり、行燈(あんど)もしめて、時分は(ナ)よしとうちうなづき、(合)
さらばこれから座敷へ下りょう、皆来い来いとうち連れて、柱や(合)障子ごそごそ、(合)ごそごそ、(合)
ごっそりごそりと下り揃へば、(合)

大将耳をよぢ振って、こりゃこりゃこりゃ、手下の鼠ども、まづ十四五匹は、
茶の間料理場台所、山葵(わさび)おろしに近寄るな、(合)
走樋(はしり)のもとには水壺あり、縁(ふち)を伝うて滑るなよ、
まだその先にはき猫、たたみうち、升落とし、合点か。(合)

必ず必ず忘れても、棚間道具を引き崩し、飯焚(めしたき)婆めを起こすなよ。
さてまた歯節(はぶし)の達者な者どもは、(合)箪笥長持かじるべし。
尾長の禿は、いつもの如く行燈(あんど)部屋(べや)、
油徳利に尾を入れて、随分ずゐぶん油を舐(ねず)るべし。
廿日(はつか)鼠は化粧の間(ま)、鬢台(びんだい)をかじるべし。
我はこれにて休らはんと、違ひ(合)棚にぞ上がりける。

[手事]

向かうにごりごり、かしこにごとごと、がったりがたり、(合)
向かうにごりごり、かしこにごとごと、がったりがたり。(合)
思ひがけなき二三匹、慌しく駆け来たり。(合)
もうしもうし大将は、大事が起こり候や。(合)
私どもはいつもの如く、にくりんの肴戸棚をかじるうち、
俄(にわか)に台所は大騒動、ちょっとのぞいて候へば、
赤斑(あかまだら)の大猫が、尾長の首筋引っ銜(くわ)へ、
ちゅっと鳴いたが、後はめりめり、ばりばり、
なうなう恐(こわ)や恐ろしや、身の毛を立ててぞ語りける。
大将胸騒ぎして、ようこそようこそ知らせたり、
これが真(まこと)のちゅう忠と、皆みな天井へ(合)上がりける。

[調弦] 本調子

[作曲] 不詳

[作詞] 不詳

[初出] 『荒れ鼠』としては、天明4(1784)年刊の『新撰詞曲よしの山』、
    作物としては、享和元(1801)年版『新増大成糸のしらべ』
    

[他]
本調子作物。
『荒れ鼠』としては、天明4(1784)年刊の『新撰詞曲よしの山』に
半太夫物として初出。作物としては、享和元(1801)年版『新増大成糸のしらべ』
以降、『歌曲時習考』も文化2(1805)年版以来、作物とする。
『糸の節』の類では寛政6(1794)年版以降に収録。
なお、「曲鼠」として収録する歌本はない。
「ねずみ」を主題とした最も古いものは「荒れ鼠」で、語りを中心としたものであり、
その詞章を利用して、三絃の手を聴かせるものとして別に作られたのが「曲鼠」である。
替手は富崎春昇の伝承に、さらに富山清琴が手を加えたもの。
本来替手は即興的に演奏者が工夫するものとされている。


「地唄FAN」は地唄の音楽事典としてお使い頂くことを目指してます。
以下から一覧表をご参照下さい。

作曲者別一覧表      五十音順一覧表      演奏者別一覧表

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コメント(6件)

内 容 ニックネーム/日時
作物はなるべく聴かないようにようにしているのです。
あまりに技術がすごすぎて、自分の拙さと比較してしまいめげてしますからなんですけど。

作物は清琴さんの独壇場ですよね。
他の演奏者のは聴いたこともありません。
歌詞はおどけていてかわいいし、三味線で走る音とか色々表現されていてすごい曲ですね。
いつかチャレンジしてみたいです。

「荒れ鼠」は聴いたことありますけど、何でもねずみ系には他に「鼠の仇討」や「鼠の道行」なんて曲もあるみたいなので、できれば聴いてみたいですね〜。
raimund
2010/06/17 01:06
曲 鼠(歌詞)
(前弾)釈迦に提婆や、鯨に鯱(しゃちほこ)、月に叢雲(むらくも)、花に風、国に盗人、家には鼠。宵は天井からがらがら、仲間鼠を呼び集め、相撲取るやら踊るやら(合)ちゅうちゅうでせ、ちゅうちゅうでせ。(合)五百七十七曲がり、猫のねの字も嫌いで候。(合)まづは梁(合)越えたり。(合)
 中にも古き大将は、天井板の隙間より、下の様子を窺えば(合)夜もしんしんと更け渡る、人も静まり、行燈もしめて、時分はよしとうちうなずき、(合)さらばこれより座敷へ下りよう、皆来い来いとうち連れて、柱や(合)障子ごそごそ(合)ごそごそ(合)ごっそりごそりと下り揃えば(合)大将耳をよじ上って、こりゃこりゃ、手下の鼠ども、まづ十四五匹は、茶の間料理場台所、山葵おろしに近寄るな
、(合)走樋(はしり)のもとには水壷あり、縁を伝うて滑るなよ、まだその先にはき猫、たたみうち、升落とし、合点か。(合)必ず必ず忘れても、棚の道具を引き崩し、飯炊婆めを起こすなよ。さてまた歯節の達者な物共は(合)簞笥長持かじるべし。尾長の禿げは、いつもの如く行燈部屋、油徳利に尾を入れて、随分ずいぶん油をねずるべし。二十日鼠は化粧の間、鬢台をかじるべし。我はこれにて休らはんと、違い(合)棚にぞ上がりける。
(手事)
raimund
2010/06/17 01:35
向こうにごりごり、かしこにごとごと、がったりがたり(合)向こうにごりごり、かしこにごとごと、がったりがたり。(合)思いがけなき二三匹、慌ただしく駆け来たり。(合)申しもうし大将は、大事が起こり候や。(合)私どもはいつもの如く、にくりんの肴戸棚をかじるうち、俄に台所は大騒動、ちょっとのぞいて候へば、赤斑の大猫が、尾長の首筋引っ銜へ、ちゅっと鳴いたが、後はめりめり、ばりばり、なうなう恐やおそろしや、身の毛を立ててぞ語りける。大将大騒ぎして、ようこそこそ知らせたり、これが真のちゅう忠と、皆みな天井へ(合)上がりける。

作詞・作曲者不詳の手事物。天明四年(1784)刊「新選詞曲よしの山」に「荒れ鼠」の題で詞章が初出するが、同書では半太夫物という分類をしている。寛政元年(1789)刊「古今集成新歌袋」以降は作物と分類。
raimund
2010/06/17 01:35
作物は昔苦手でした。
語り的要素が苦手だったことと、
シリアスな作品ばかりにこだわっていたことと。
つくずく若かったなあと思います。

こうした曲を素直に楽しめるくらいには、
人間丸くなったのかな、と思います。
作物は演奏が難しいとは思いますが、
楽しい作品もいっぱいあるんだというところを、
もっと広く知ってもらいたいですね。

しかし、本当にちゅうちゅう鳴きっぱなしで、
歌詞と相まって楽しい曲ですね。
ありす
2010/06/17 22:16
raimund様 早々に歌詞などを教えて頂き有り難うございました。私がアップしたのが午後11時過ぎ位だったと思いますので、随分早い反応に驚きました。ありす様からも情報を頂戴しましたので、管理人なりに「良い所取り」をしてアップさせて頂きました。有り難うございます。
作物は確かに聴くのは楽しいですが、演奏するのは難しそうですよねぇ。

「荒れ鼠」は聴いたことありますけど、何でもねずみ系には他に「鼠の仇討」や「鼠の道行」なんて曲もあるみたいなので、できれば聴いてみたいですね〜。
>管理人
リクエスト有り難うございます。「荒れ鼠」は確か持っていたと思いますが、後の2曲は記憶が定かではありません。また「ごそごそごそ」と調べて見ることにします。少しお時間を頂戴しますが、よろしくお願いします。

地唄FAN管理人
2010/06/21 07:44
ありす様 情報有り難うございました。raimund様から頂戴した情報と合わせてアップさせて頂きました。

確かに若い時には一直線なので、「ふざけてはいけない!」的な潔癖性なのかもしれませんね。でも人間が丸くなって「素直に楽しめる」様になったとのこと。何よりです。
地唄と言うと非常に地味なジャンルのように思われがちですが、この様な楽しい曲が有るのも素晴らしいところだと思います。
今後ともよろしくお願いします。
地唄FAN管理人
2010/06/21 07:50

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