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<<   作成日時 : 2010/03/28 20:59   >>

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地唄FAN管理人です。

皆様お元気でお過ごしでしょうか?しっかし寒かったですねぇ。今日はちょっと外で活動していたのですが、完全に冬に逆戻りだったです。桜の花は咲いているのに、凍えてしまってました。

本日は「長等の春」をアップ致します。
唄・三絃 富山 正琴師
箏 富山 美恵子師
尺八 山本 邦山師
による演奏です。
この曲と演奏の力で明日からは暖かくなってもらいたいものです。


08B03

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  Special thanks to 管理人 千 様  
    (邦楽データベース → 古典データベース) 

          http://www.eonet.ne.jp/~tngk/deta/koten/frame.html

                            (ご紹介者:藤枝 梅安様)
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長等の春(ながらのはる)


  賑ふや、春の朝立つ霞み晴れ、志賀の都は荒れにしを、
  長等(ながら)の山の山桜、昔を今ぞ思ふなる、花の盛りも一やうに、
  四方の眺めも尽きせじと、高観音の庭桜、
  向ふはるかに三上山、隔つる鳰(にほ)の海の面、
  その浦々を漕ぎわたる、往きかふ船の楫音も、
  風の便りに聞こゆなり。遊び戯れ春の暮れ、
  名残りを惜しむ諸人の、入相つぐる三井寺の、
  鐘の音さえ吹きかへす、風につれだち散る桜、
  桜々に送られて、唄ふて帰る桜人さくらびと。


春の日は朝立つ霞はやがて晴れて、桜狩や遊山の人々で、今日も山々は賑わうことであろう。「志賀のの都は荒れにしを」と詠われた、長等の山の山桜は、昔の有様を今に偲ばせるようである。桜の花はどこも一様に今が盛りで、四方は眺め飽きない景色である。
高観音の庭桜も美しい。遥か向こうに近江富士といわれる三上山と、それを隔てる琵琶湖が見える。その湖水の岸から岸へと漕いで行ったり来たりする船の楫の音も、湖面から吹いてくる風に送られて聞こえて来る。花と遊び戯れた春の一日も早や暮れ方になって、名残りを惜しむ人々に三井寺の夕暮の鐘の音が響いてくる。その鐘のほうにこちらから吹き返す風に連れ立って、今日を終わりと散ってゆく桜の花。桜々に送られて花見の人々は、春の歌を唄ってわが家路に戻ってゆく。

解説
[調弦]
三絃:三下り−本調子−二上り
箏:半雲井調子−平調子

[作曲]
菊岡検校
箏手付け:八重崎検校

[作詞]
雅無舎・消南舎

[他]
京風手事物。
長等山の桜を中心に周辺の春景色を歌ったもの。


インターネット上で見つけた歌詞の解説サイトです。こちらはリンクして参照頂くのが良いのではと思いますので、URLを掲載させていただきます。(山戸 朋盟様のHPより)
http://www2u.biglobe.ne.jp/~houmei/kasi/nagaranoharu.htm


「地唄FAN」は地唄の音楽事典としてお使い頂くことを目指してます。
以下から一覧表をご参照下さい。

作曲者別一覧表      五十音順一覧表      演奏者別一覧表

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コメント(10件)

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京都はまだ寒いです。とても!
昨日は祇園祭の祭囃子の練習に参加して耳がガンガンしていましたので、今日の朝聴かせていただきました。
滋賀県の風光明媚な情景が、三下がりの歌によく合っていい曲ですね。
「琵琶湖の岸から岸へと漕いで行き来する船の楫の音も、湖面から吹いてくる風に送られて聞こえて来る。花と遊び戯れた春の一日も早や暮れ方になって、名残りを惜しむ人々に三井寺の夕暮の鐘の音が響いてくる・・・。」
ってなんて素敵な歌詞でしょうか。
風流だなあと思えるのは日本人ならではの感性でしょうか。
以前金沢で観た春の園遊会を思い出しました。
清琴さんの三味線ホントにいいですね〜。
raimund
2010/03/29 15:15
すぐ、アクセスしたのですが、やはりおじけづいて、コメント遅くなりました。
東京も、まだまだ寒いですね。昨日は、全くの冬 でした。
“長等の春”初めてでしたが、本当に美しい歌ですね
長等山の山桜、高観音の庭桜、はるかにそびえる三上山。。。情景が鮮やかに浮かんでくる、素晴らしい演奏・・・ 美しい歌詞と、歌声と、三絃、箏、尺八の音色の何拍子もそろった名演。。だと思いました。
富山清琴さんの情感たっぷりな歌と演奏に、しばしうっとり。。。
何度も聴き返してしまいました。

また、素敵な演奏を、アップして下さい
楽しみに待っています
happydance
2010/03/30 19:12
新しい方のコメントも読みましたが、全くその通りで情景が浮かんでくる演奏です!
清琴さんの唄はとても特徴的だなあと最初思ったのですが、なによりなんで三味線の音色があんなに艶っぽいんでしょう?
私もああいう風に奏でたい。と思いますが、それにはやっぱり一日何時間も練習して、一生かかるもんなんでしょうねえ。
長良の春はもちろん名曲なんですが、名曲を名曲にするのも演奏者の実力次第。
清琴さんの演奏に菊岡検校もよろこんではるんじゃないでしょうか。
藤枝梅安
2010/03/30 21:54
菊岡検校さんの曲の中では
「ままの川」も名曲ですよね〜。生田流の琴パートめっちゃ美しいです。

「長良の春」「夕顔」などこんな名曲が何百年後も聴けるなんて(しかもクラシックのように昔から楽譜があったわけではないのに)幸せです。

raimund
2010/03/30 22:16
ちょっと高熱で倒れていました。
幸い峠は越えたようで、
「長良の春」を聴いてみました。

実を言うと、この曲、ずっと苦手だったんです。
それが、病気のあとだからか、
清琴さんの演奏の力か(おそらく両方でしょう)、
なんだか春の情景が凄く目に浮かんできて、
ああ、いいものだな、と初めて素直に思えました。

管理人さんもそうだということですが、
なまじっか長く聴いていると先入観とか、
好きな曲ばかり聴くとか、そういうことに
なりがちなんですよね。
このブログで、タイミングよく「長良の春」
を聴けたことで、苦手な曲が一つ減ったと
思いました。個人的なことですが、感謝します。

ところで、都山流の竹の方は初めてですかね、
このブログでは。古曲では基本琴古流のほうが
好きですが、このようなのどかな曲には
朗らかな都山の竹もいいかもしれません。
ありす
2010/03/31 10:37
ありすさん大丈夫ですか?
最近はすごく寒かったり急に暑かったりで体調管理難しいですよね。京は酷寒で部屋でもダウン着ています。

私もやっぱり良く聴く曲って偏ってきました。
こんなに素晴らしい録音の集まりでもやはり自分の肌に合う曲や演奏が出てくるのはしょうがないのでは?
「石橋」「八島」「新ムス」がダントツに良く聴く録音です。でも他の録音もみな高次元なので困っちゃいます。

尺八の流派も分かってしまうなんて、もしかしてありすさんは地唄の先生などしてはるんでしょうか?
そういえばこの「長等の春」って「八島」のように他の表記ありますよね「長良」「奈賀良」「ながら」などこれも地方によって違うんでしょうか?
藤枝梅安
2010/03/31 11:06
藤枝梅安さん、ありがとうございます。
熱は大分おさまり、今日は一応養生しつつ
地歌を聴いています。
このサイトがあってよかったです。
皆さんも体調お気をつけくださいね。

苦手曲、じつはこのサイトの演奏で
2つも克服したんですよ、「舟の夢」と
この「長等の春」です。「長等の春」は、
なにかのどかすぎるなあ、って感じで
シリアスを求めていた昔の自分に合わなく、
「舟の夢」は失敗作、とまで考えていました。
いやはや、このサイトの名演を聴かなければ
ずっとそう考えていたと思うとゾッとします。

私は関東の大学で、学生三曲連盟というのがあって、
そこの合宿や演奏会などにも行っていたので、
生田・山田・琴古・都山の主要流派は
耳で覚えられましたので、あとは自然と、
という感じです。先生なんてとんでもない。
地歌が好きな普通の素人です。

「八島」の場合は確かに名古屋とその他で
標記が違うのですが、「長等の春」は
私もよくわからないです、すみません。
ただ、どうやら「長良」の方が古い標記
のようですね、なにか関係あるかもしれません。
ありす
2010/03/31 11:28
インターネットで滋賀県のこと調べていたらこんな記事がありました。

(長等山)
滋賀県大津市中西部にある山。長柄山、長良山とも書き、志賀山ともいう。標高280メートル。
三井(みい)寺(園城(おんじょう)寺)の背後にあり、西は京都の如意ヶ岳に続く。
古くから景勝地として知られ、多くの歌に詠まれた。

なかでも、平忠度(ただのり)が都落ちする際に詠じた
「さざなみや志賀の都は荒れにしをむかしながらの山桜かな」(千載集)や、大中臣能宣(おおなかとみのよしのぶ)の「さざ波の長柄の山の長らへて楽しかるべき君が御代かな」(拾遺集)は有名。東麓の長等公園は桜の名所として知られる。

ということは「志賀の都は荒れにしを」は平忠度の詩を詠み込んだ部分なんですね。歌詞も素敵ですね。
藤枝梅安
2010/03/31 12:27
藤枝梅安さん、ありがとうございます。
一度印象が変わると、歌詞も味わいを感じますね。

長柄→長良→長等
というように、表記が変わって行ったんでしょうか。
結構日本各地にこういう変化ある地名多いですからね。
ありす
2010/03/31 14:11
 こうして聴いてみると、菊岡という人の作風って幅があるんだなぁ、と思いますね。

 同じ景物でも、「御山獅子」とは違い、落ち着いた、しっとりとした曲ですね。弾きだしの、下降していく旋律が、もう風情があってたまらないですね。

喜音院
2010/04/03 23:27

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